Jump'in日記

主に週刊少年ジャンプの個人的感想についてのブログです。アニメ、ゲーム含め気ままに更新していきます

週刊少年ジャンプ2019年33号感想


誠に申し訳ありません…
今週ぶんは本当に早めに頑張ります。
週刊少年ジャンプ33号の感想です。


【個人的評価】☆☆☆★★

巻頭はもはや懐かしさすら覚えるメンツですね 笑
カラーの方は味方キャラ全員集合です。センターの常闇がカッコいいですね。芦戸ちゃんの笑顔も素敵。いい見開きです。投票ですが、トゥワイスやトガちゃんは上位行きそうですね。トガちゃんはトップ10入りしてもおかしくなさそうです。首位は爆豪か轟かもきになるところ。

本編はヒロアカの代名詞ともいえる『オリジン』回です。しかしここまでガッツリと死柄木の掘り下げするとは思いませんでした。

お父さんが歪みまくってますね。ヒーローであるために自分を蔑ろにした母親への反発。転弧を思ってだと口では言っていますが、書斎へ入った時のリアクションからして程のいい言い訳で子供をはけ口にしているように見えます。クズですわな。あのくらいの子供だったらヒーローに憧れて仕方ないでしょうに。

それから華ちゃんですね。転弧の味方かと思いきや保身のために嘘をつきます。まぁ子供だしクズとまでは言えないかなぁ。この辺は鬼滅の悲鳴嶼さんのエピソードを思い出しますね。子供だからこその邪悪さが垣間見えます。

で、暴力シーンが皮肉効きまくってます。『家族を傷つけるんだ』っていいながら家族を傷つけているのはお父さんの狂気を対比でよく表しています。『子供を捨てた鬼畜』もどの口が言うんだか。後になって冷静になってますけど、それでもなお子供に謝罪にいけず『やりすぎた』だけですからね。コイツはマジでクズ。

歪んだ原因もわからないではないんですけど、コイツの場合はかなり愛をもらってるはずなんです。全然会えなくて、嫌われてるんだと思って育ったわけでもない。なのにこの体たらくです。無論『いっそ嫌ってくれたらよかったよ』の発言から、母親は愛してくれたし、自分もきっと母親を愛していたからこそ、その仲を裂いた『ヒーロー』がタブーになったんだってわかるんですけどね、菜奈さんの表情がもう優しすぎてね、だからこそコイツには真っ当に生きてほしかった、というかそうすべきだったんですけど。結果自分が家族の絆を壊す側になってしまった。たった1話でこれだけムカムカさせられるんですからストーリーメイク能力が凄いんでしょう。

ただ、この話で解決しなかったので、ヘイトを溜めたままになったのが残念ですね。読んでイライラして終わったので何かしらのカタルシスがあるところで引いてほしかった。対比とかはすごいよかったんですけど、シンプルに読後感が悪いので評価3です。



【個人的評価】☆☆☆☆★

扉ですが、ついに文書を読むことができた炭治郎のシーンです。これも結構長いこと放置されていたんで、やっと回収されたなぁという感じです。これで益々炭治郎の技が強くなるでしょう。

予想通り、不死川の援護が来ました。まずは玄弥、遠距離持ちは便利なんですけどね、相手があまりにも強すぎて、流石に全く歯が立ちません。胴を切られてなお絶命まで至りませんでしたが、凄まじい生命力ですね。それでも首を斬られそうになるところを助けたのは兄の実弥でした。語られる兄の想い。もうちょい引っ張るかと思っていたのでビックリしましたが、『そこには絶対に俺が鬼なんか来させねぇから…』のセリフが染み入ります。すごいいいセリフですね。

そして本格戦闘。やはり打ち込み稽古を任されただけあって戦闘力はかなり高いみたいです。黒死牢となかなかやりあえています。そして刀身を見せた黒死牢ですが、なんとも気味が悪い…。ダンゾウかな?

それと黒死牢が『懐かしや…』と言っています。シンプルに考えれば昔そういう剣士がいたというだけなんですけど、わざわざ強調しているので何かあるんでしょうか。生前の記憶を保持していそうな点や、一度は無惨の細胞に刻み込むほどの恐怖を植え付けた相手と酷似していたり、なにやら謎が多そうなので気になるところです。



【個人的評価】☆☆★★★

過去篇、わりとテンポよく終わってよかったかと思います。えーなんというか、ユリウスの決断はやむを得ないと思うんですけどね…。差し出された者達の苦しみとか、今まで散っていった者達の想いとか、わかるんですけど、コイツらの人類の勝利といういわゆるエゴに無理に付き合ってる人類だっていただろうよと。幹部格のユリウスでさえああなるんだから、もう終わるなら終わってくれと思う人だっていておかしくない。まさに『建設的妥協』なんですよね。もちろん独断による暴走なのは確かなので、裏切りに関してはあとでちゃんと罰を受けている。なのでユリウスに同情できちゃうんですよ。だからこの後綺麗事ばかり言ってなんとかのらりくらり凌いできたエマがユリウスの葛藤とか全部無視して約束を結ぼうとしているのがなんか腹立つなぁってなってます。もうちょっとユリウスを悪いやつに書いた方がエマを応援しやすいのではないでしょうか?もっともエマが新しく約束を結べばユリウスの罰も終わるからカタルシスがうまれるとは思うんですが、うーんどうなんでしょ。



【個人的評価】☆☆☆★★

ようやっと悪魔撃破です。そしてやはり新たな悪魔の存在が示唆されました。コイツも笑い方が特徴的ですね。このまま続く感じではなさそうなので、また別の章が始まるんだと思います。

その後の『ありがとう』のセクレがもう最高にいい表情しています。悠久かと思うほどの長い年月を経てようやく果たせた悲願の達成。そして安堵と感謝。色々な感情が入り混じった美しくセクシーな表情で、たまんないっす。もうこのシーンを見た瞬間に今週のベスト表情だなと思ったんですが、ですがギリギリで2位かなぁ…もっとやべぇシーンがあったので。それについてはおいおい。

あとはみんなで脱出するだけです。隠れていた2人も無事拾えましたが、『脱出したぞ』ではなく『脱出するぞ』で引きなのがちょい気になります。もう一悶着あるんでしょうか?だとしたらたぶん裏切りとかじゃなくてケジメの為の悲しい別れになるんじゃないかと思うんですが、どうなるでしょうか。



◎僕たちは勉強ができない
【個人的評価】☆☆★★★

えー人気投票でここまでのスコア差は見たことがないです。もともと一強で、文乃ならワンチャン肉薄できるくらいにみていたんですが、格が違いましたね 笑

これに関してネットの意見をチラ見したんですけど、『これだけ推されているなら先生ルート以外は叩かれる』みたいな論調はどうなんですかね。読者からの人気と作中の都合は、完全にとまでは言いませんがある程度切り離さないといけないと思うんですよね。作者が描きたいように描くのがベストだと思うので、これで芯がぶれるくらいならガン無視してもいいと思います。ただ、個人的には文乃か理珠のどっちかだと思っているんですけど、それだとあまりにも普通なので(過程が面白いなら文句はないですが)、先生エンドも見てみたいなとは思います。先生と生徒がくっつくエロコメディが最近アニメで話題になりましたしね、是非ジャンプで見てみたいなと思います。

本編ですが、なんかお題の消費でいっぱいいっぱいになってる気がします。ラブもコメも薄すぎる。感想の書きようがなくて困ってます。はっきり言ってつまらなかったです。そういう企画なんで先生推しが楽しめてるならいいんですけど。



◎呪術廻戦
【個人的評価】☆☆☆☆★

扉いいですね。地元じゃ負け知らず感凄まじい。めちゃくちゃカッコいいし、その2人が決別することを知っているからこそのノスタルジーな感じも漂っています。煽りも込みでいい扉絵です。

冒頭からめっちゃ面白いです。まさかのQの戦闘カット。あまり強そうに見えなかったんですけどコマ無し即堕ちは笑える。『呪詛師に農家が務まるかよ』の煽りと表情もめちゃめちゃ面白くて、本当に夏油のキャラたってていいですね。

場面変わって伏黒父。先週から思ってますがなんとなくネウロダンボールおじさんを思い起こすようなだらしのなさとあなどれなさがあります。やはり彼も五条相手に正面突破は無理だと考えているんですね。流石有名人。そして恵の話題に対する『誰だっけ』のポーズと表情の腹の立つことよ。ぶん殴りてぇ。

場面戻って理子ちゃんが目覚めます。コイツもいいキャラしてんなぁ。『嘘つきの顔じゃ‼︎』が今の夏油を考えると興味深いセリフですし、それを受けてギリギリギリギリしてる五条と夏油が大人気なくて好きです。世話係の黒井さんもなんか乗って登場するし、『前髪の方』でナチュラルに傷つけるし、このページのコミカルさが本当に面白いです。芥見さんギャグ漫画いけませんこれ?その後の『学校じゃ普通に喋ってるもん‼︎』でギャップ萌えのあざとさまで持ちあわせている理子ちゃん今週だけでグッと好きになりました。

ここからのバランス感覚が本当に絶妙で、彼女はいいキャラなんだけど、バックグラウンドを考えるとめちゃめちゃ重たい。コメディからのシリアスが、唐突さではなくメリハリとして機能しています。話の繋げ方がうまいことのあらわれでしょう。『それじゃあアナタが家族だ』のセリフがズシンときます。それを言う夏油の笑顔が軽やかで、本心から言ってるんだと伝わりますし、だからこそ何があったか不安にさせられる。本当にこの過去篇の転がし方が見事ですね。そのセリフを受けての黒井さんの感極まって涙をこらえている表情も、週が週ならベスト表情だろう素晴らしい画です。

さて、襲撃者が現れての引きです。伏黒が用意した賞金稼ぎ。本人は『削り』だと言っているので、コイツらには五条や夏油のことは特に知らされてない可能性が高いですね。しかも金額は殺した時の報酬でしょうから、コイツらは無償で五条削りに使われるんでしょう。そう考えると煽りの『卑劣なる』は納得できます。ただ紙袋被ってるやつはともかくじいさんはまぁまぁ強そうに見えるので、今度こそちゃんとした戦闘が見られるでしょうか。



【個人的評価】☆☆☆★★

相変わらずテンポが凄まじいですな。前回で完成したアイテムを早速導入してしっかり活かされているのがすごいですね。コハクのアクションを見せつつ、幕間で状況説明をしてくれます。後宮に入るまでに訓練してるみたいです。うまいこと時間が稼げそうです。

それから銀狼で1ボケかまして伝言ゲームの始まりです。ネタのための描写ですが、金狼が文字を理解できるというのが活きる場面が来るかもしれないので覚えておきたいと思います。そして銀狼が手紙については覚えていてくれたおかげで光明が見えました。この時のコハクの躊躇なく衣服を破るセクシーさと指をかじるワイルドさがギャップあっていいですね。

後半はまさにゲンの独壇場。メンタリストとして、あくまで心の方からのアプローチで読み解いていきます。ゲンの大ゴマよかったです。このシーンで巧いなぁと思ったのが、最終的に絞り込むだけであとは総当たりなところですね。完璧に読み解いちゃうとどうしてもご都合感が出てしまうところを阻止した点と、やはりこのチームは最後はトライアンドエラーするんだよなぁって感慨も出せてた点です。この辺のバランス感覚が大事だと思います。

そしてプラチナの発見です。やはり潜入した先にありましたね。ここからの奪還作戦。科学のサポートによるワクワクと、バレるかどうかのドキドキとで先が楽しみです。

最後の大ゴマ、かっこいいんですが大樹でもなければクロムですらないのか…と少しだけ悲しくなりました。龍水もいいキャラですし好きなんですけどね。


【個人的評価】☆☆☆☆★

先週の煽りにあった『死導』、まさに死に導く。そんな修行回の始まりです。

前回の熱い抱擁で、まさか首まで折っていたとは…。ワールドトリガーとかでも思うんですけど、メインキャラが死ににくい設定は簡単に負けの状況を作れるから展開が転がしやすいんですよね。

修行方法としてもいいと思います。死なないことを活用して、とにかく戦闘の経験値を積む。2人の剣八の死闘を思い起こさせるような、そんな展開です。2人は単純に基本スペックが低いので、強い人物と戦って速さや動きに慣れるのがまず前提だと思いますし、先生と戦い続けるのは効率的です。あとは死にまくることで死への危機回避能力も高められると思います。現時点では先生に全く敵わないですが、どれだけ成長できるでしょうか。

場面変わって病室のシーン。アキは狐に嫌われてしまったようです。それに関してのキャリア相談。転職を勧められますが、アキとしては到底飲める条件ではなかったみたいです。これだけの目にあっておきながら辞めようと微塵も思わないのは少しイかれているともとれますが、重く積み重なった死亡フラグを回避するほどでもないような。そして仮に条件をのんだとして、残りの寿命的に余生を謳歌するレベルでないのもまた切ないです。

それから病室に来客がありました。会った時のリアクション的にしばらく経って思い出した、みたいな感じですね。僕は少し前の回想で姫野先輩にビンタした女の人かなぁって思いました。その人が来てアキにもたらすとしたらあんまり良くなさそうな気もしますけどね…。

夜が来て、やっと2人は先生から解放されます。死んだ回数は20以上とのことで、かなり長時間の修行だったみたいです。デンジくんもやられすぎて壊れてしまっています。そこからのシーンも、もはやチェンソーマンならではと言える名シーンだと思いました。まずデンジくんの『楽しくなる為に頑張ってきたのに楽しくなくて頑張るのは糞だ』のセリフはすっごいズシリときますね。現代人にも突き刺さるような重たいことを言います。それを受けての『一緒に逃げるか?』はパワーちゃんらしくなくてエモさがありますし、その後の道のコマがいい!彼らの行き先を暗示したものなんですけど、お先が真っ暗な道を見つめ佇む2人が妙に映画チックで味があります。

そんなしっとりしたいいシーンの後がなんともバカみたいというかバカな会話でメリハリも十分ですね。こんなに知能指数が低そうな会話はなかなか描写できたもんじゃないと思いますしシンプルに好きです。最後2人の明るさに救われて引きなのも読後感としては満足。そして見逃しません、最後のコマでパワーちゃんがスッとしてますね。修行前は確実に入っていたパットが外れています。芸が細かいっすなぁ。ネタとして十分面白い上修行のおぞましさが伝わるいい描写です。このパットの使い方できるバトル漫画のキャラは新鮮ですね。



◎森林守護者モリキング
【個人的評価】☆☆☆★★

長谷川先生らしい読み切りでしたね。シュールなキャラクター造形と表情で笑わせにくる展開、青春兵器で培った技術が詰まった話だったと思います。タイトルは絶対某甲虫王者を意識してますね。

やたら説明口調なのがクスリとくる翔太、全く動じないおばあちゃん、シュールの極み森キングと、なかなかキャラクターよかったんじゃないでしょうか。しかしやはりメインの勝子が一番よかったと思います。田舎へのコンプレックスだったりイケメン?の森キングに混乱したり、真っ当なツッコミの真っ当な女の子でよかったです。ビジュアルもまあかわいいし森キングに助けを求めるとこのヒロイン感もよかったです。青春兵器の女子陣はビジュアルを中身で台無しにする連中(好きでしたけど)ばかりだったので新鮮さも感じました。

ただ、話は面白かったんですが、もうちょっと笑えるシーンがあってもよかったかなぁ。声に出して笑ったのは何回かしかなかった気がします。これじゃあギャグ漫画としてはやや不十分に思ってしまいました。長谷川先生だからと期待値を上げすぎたとか、ジャンプにシンプルなギャグ漫画が載ってなかったから求めるハードルが高かったとか、盤外での問題もあったかと思うのですが、僕はやや爆発力に欠けるかなと思いました。大和投げのとことかも、表情で笑かしにきてていいシーンでもある、長谷川先生の魅力がわかるシーンなんですけど、やはりその手を知っている以上もうちょいインパクトないと笑うまでいけなかったです。繰り返しになりますが話の構築は読切として十分のレベルだったので、今後の作品も楽しみにしています。



◎ハイキュー‼︎
【個人的評価】☆☆☆☆☆

正直鴎台戦始まってからは、正直あんまり面白くないなぁって思ってたんですよ。理由は簡単で、稲荷崎戦と音駒戦があまりにも面白かったからです。ただここ数週は本当に面白くて、やっぱりハイキューはすげぇなぁって思っています。

カラー相変わらず素敵です。潔子さんのキレキレスパイクがカッコいいです。このチーム分けだと流石に影山いるほうが有利すぎでは…?

昼神くんのいやらしサーブ、キャプテンが上手く処理します。仮にそうでなくとも上げさえすれば影山がほとんどなんとかしてくれるのも烏野の強みです。そこからの日向の紛れる+ドンジャンプが見事です。昼神、月島、黒尾、青根、そして天童。以前巻頭カラーを飾った名ミドルブロッカーがこぞって嫌がってるのが面白いですね。加えて縁下による『一層丁寧な助走とジャンプ』の独白、彼が以前(14巻124話)日向と『良いジャンプは⁉︎』『良い助走から‼︎』とやりとりしていたことを受けたものでしょう。また攻撃後に芽生くんが日向に『次は捕まえてやる』と宣言しますが、これを受けて、ついに振り向いてもらえたと喜ぶ日向のらしさがでていて良い場面です。

後半はツッキーのお話。ブロックアウトを『避ける』のはたぶんハイキューでも初めてのシーンかな?って思います。以前この感想でも、ブロックアウトが上手い敵は和久南戦を思い出すという話をしたんですが、やはり登場人物達にとってもそうだったみたいです。改めてあの時のシーン(これも14巻124話)を読み返すと月島が日向の避けようとしたアクションに気づいたコマがちゃんと入っていて、どれだけ先を見越して話作ってるんだろうなって戦慄します。また今週の回想で出ていた一年合宿での一幕(24巻216話)には、月島が日向を『ブロックが見えているスパイカー』と評していて、この見えているが強調されているんですが、今週を読んでからだとブロックアウトを意味しているようにとれるのが見事ですね。

さて一連の流れですが、まず起点は山口のサーブです。拾われてはしまいましたが乱すことができました。そこからの月島の組み立てが本当に素晴らしい。万全でないトスに対して、エースに託されることを読む。その上で、星海のスパイクに対して月島が『止める‼︎』と強く意思表示をするんです。月島らしくない発言に思わず影山もビックリしてますが、これが上手い。相手にしてみたらいかにも『ドシャットするぞ!』という意思表示に見えるわけですから、なまじトスが万全でないことも相まって、『それならブロックアウトを狙おう』と思わされるわけです。全ては月島の思惑通りに。以前白鳥沢の五色がサーブ時に『行くぞ‼︎』と言って身構えさせたところに軟打した時(21巻182話)と似たような戦術です。直接ブロックしたわけではないですが、山口と合わせて理性で点を取った見事なサーブ&ブロックだと言っていいでしょう。

そして、そして思惑通りにセットポイントをものにした月島の、渾身の煽り顔!最高の表情ですね。ブラクロのセクレのシーンと、あとアクタージュにもいい表情があったんですが、今週のベスト表情はこのシーンにしたいと思います。本当にツッキーの全てが詰まった、そんな表情なんですよ。今週のタイトルの『導・2』からそこが読み解けます。

まず、最初の『導』がどんな話かだったかというと、34巻の298話、山口と月島で流れを作る綺麗なサーブ&ブロックを決めた回です。この話のラスト、黒尾が『ツッキー』『最近のバレーはどうだい』と聞きます。それに対する彼の答え。兄に憧れバレーを始めて、期待を押し付けすぎたが為に嘘をつかせ、『たかが部活』と真剣になれなかったいわゆる月島のオリジン。それを、日向のガムシャラさにあてられて、黒尾や木兎に引っ張ってもらって、山口に体当たりで気づかされて、少しずつ、少しずつ意識が変わって行く。そして白鳥沢戦。全国で3本の指に入るエース、サウスポーの強敵ウシワカ。それを自分の計算の上で満を持してドシャット。木兎の言葉『その瞬間が来たらそれがお前がバレーにハマる瞬間だ』を思い出し、『たかが部活』を乗り越えた月島。そうして全国に来て、月島が答えたのは『おかげさまで極たまに面白いです』そして今週。山口と共にサーブ&ブロックに近い形で、全国ユースクラスのエースであり小さな巨人ともいえるポイントゲッターから点を獲って、応援席にいる兄に合図を送ります。それは昔、自身が憧れたヒーローが自分に送ったものと同じものです。兄との確執、山口との友情、日向への対抗心、そして第3体育館での秘密特訓と、彼を導いてきたもの。そういうのが込められたタイトルなんだと思います。長期連載ならではの、描写をしっかり積み重ねた上での掘り下げ、非常に感慨深いです。この感想を書くのに色々ね話を読み返してさらに感慨深くなっています。買ってよかったと思える名作です。次週、最終セット、楽しみです。



◎サムライ8 八丸伝
【個人的評価】☆☆★★★

 敵さん、アタですか、ちょっと尋常でない感じがしますね。星位大将軍をまったく苦戦することなく倒しています。舞台はそのうち宇宙クラスになることはおおよそわかっているので、星の長?みたいな人倒してもまだインフレ極まってるとまでは思わないんですけど、序盤の使者としては破格級の強さですね。まぁ描写自体はカットだし横綱級とかいまいちピンときてないんでアレですけど。

それよりも気にしてしまうのが、それだけの実力者を八丸がご都合で倒してしまうのではないかという不安ですね。ダルマが倒す、ダルマが隙を作ってアンと二人で倒す、とかならいいんですけど、例えばダルマか父がやられて覚醒して倒すとかだとあまりにもあんまりすぎると思うので。まだ起こっていないことで文句言ってもしゃーないんですけど、八丸自身がぺーぺーもいいとこなので、漫画の展開的にここである程度強くならないといけないというメタ読みをすると十分ありえそうで怖いんですよね…。

後半は、結局八角って何だよとか、父とアタの面識とか、気になりそうな部分はあるんですけどあんまり父も八丸もキャラクターとして好きではないのであんまりそそられない。先週の感想で、八丸が嘘をついたことが展開としてはあり、みたいなこと書いたんですけど、それすらなんかあっさりバレて有耶無耶になったのが残念でなりません。今後和解はするんでしょうけどね…

父親が何か隠してそうだったり、アタが金剛夜叉流の使い手だったりと、考察してみれば面白そうな部分はありますがまったく食指が動かないです。面白くなりそうではある、をずっと続けているのが今週ちょっと掲載順が落ちた理由かなぁとも思いました。



◎アクタージュ
【個人的評価】☆☆☆☆★

夜凪、現着。王賀美がもう帰ろうという瀬戸際で夜凪の心配ができる武光がいい奴ですね。それに対する夜凪の『やれることはやってきたから』すごいいい表情です。

そこからの、展開。ご都合ですよ、こんなの。なんですけど、勢いというか、偶然が故意に見えるほどのという一応の説得力も機能して、なかなかどうしていいシーンになったんではないでしょうか。それにあてられて王賀美が応える。その後の、夜凪の顔がすごいカッコいい。これも今週のベスト表情足りうるいい1枚です。

まぁちょっと阿良也と千世子がちょっと噛ませ感出てて嫌なんですけどね、テーマ的にここの見せ場だけで終わるとは到底思えないので、楽しみにしています。



◎トーキョー忍スクワッド
【個人的評価】☆☆★★★

ドラマ部分はいいかなって思います。マキを本当に大事だからこそ守りたい社長と、社長は自分の思いを理解してくれていると思っていたのに齟齬が出てしまって失望するマキ。思わず強い口調で否定して衝撃を受ける社長のコマと、自分の発言に驚くマキのコマは凄い良かったです。

で、アクション部分がちょっとなぁ。敵が近づいていることと人数、方向までわかってるのにロケラン撃たれてから初動っていくらなんでも遅すぎるでしょうよ…。ロケランの隣のコマで仁とパピヨンが止めに入るとこの距離感とか躍動感とか全然なってなくて…。パピヨンの見開きも、見開きにする必然性はありましたが、原作と原画が別なことを考えるともうちょい迫力あっても良かったかなぁ。能力はジャンプ読んでるとジーニストが浮かんできますけど、だからってパクリどうこういう気はないですよ、勿論。向こうでジーニストが退場中なんで今後紙面としてかち合うこともなさそうですし。

最後のページ、パピヨンが小さなコマですごい喋って文字小さくなってるのは脚本が悪いっすね。もうちょい推敲するかコマ割り工夫しないと見にくくってしゃあないです。決め台詞の『アンタ色々やり直し』も表情は悪くないけど台詞がだっせぇ…



【個人的評価】☆☆☆★★

冒頭、コガラシのいい面が出てて良かったです。返済早い方が先生も楽だろう、という至極真っ当な正論に対して、一方的にやってるから、というのはなかなか用意された回答かなと思いました。

これからの脅威に対してのヒロインの『わたしたちがついてますから』のコマがいいですね。実力でやや劣る雲雀とそもそも素人である千紗希ちゃんはちょっと汗かいてるけど、実力者である狭霧や朧らがバシッと表情決めてるのがうまい。幽奈さんが『ついて』いるってのもダブルミーニングっぽくて面白いし、それを聞いたコガラシが少し微笑むのもエモいです。

最後、どうするかと思った問題もとりあえずは片付けました。仲居さんの幸運というので処理したのもいい塩梅かなと思います。ここからしばらくは日常回でしょうが、そっからどう展開するのかちょっと読めないですね。順当にいけば千紗希ちゃんのターンなのかな。



◎ビーストチルドレン
【個人的評価】☆☆★★★

打ち切りかな?と思うような展開にビビりました。いや試合やってるだけなんで急展開ではないんですけど、モノローグとか、いきなり終盤も終盤になってるとか…。

2ページ目の試合中の遠方から見たコマのなんと迫力のないことか…。ハイキューとかでもよく見るシーンなんですけど、それを模倣したようで全く活きてないですよねぇ。動きも伝わらないし、動作してる音も書き文字工夫しなきゃだし台詞ももっと大きい吹き出しにしたほうが良かったんじゃないかなぁ。

最後もうーん。熱く描きたいんだろうってのもわかるんですが、ケガして勲章だってのは今日日流行んないよなぁ。ただでさえ作者側の都合でヘルメット描いてない上、ケガさせる訳にはいかないみたいなことシンが言ってるのにこれか。ただ無責任なだけでは?彼の想いに応えることが部長としての務めか?せめて、せめて『もう下がれ』『まだやらしてください!』『コイツ…』みたいな流れならまだ理解できるんですが、シン側から問答してしかもあの目を見たら下げられない、はいくらなんでも酷すぎる。しっかりケガして、ハッピーエンドも微妙。君たち師匠のことで病んでたんじゃないの?キャラメイクダメならこの漫画に未来は無いぞ?

ところでこの最後の演出はストーンっぽいですね。能力とかキャラ造形とかはそんなに思わないんですけど、演出の仕方なのでちょっと気になりました。パクリだと言うつもりはないんですけどね。



◎神緒ゆいは髪を結い
【個人的評価】☆☆☆☆★

素晴らしい。面白かった。シンプルに良かったです。

冒頭は回想です。見開きが非常に格好いい。こういう使い方すべきですよ、ネバランも。先週の話ですけど。

からの鍵斗くんがなかなかいいムーブしているじゃないですか。素人なので、バトル展開についていくのも覚醒するのも微妙だと思っていたので、終始ラブコメの主人公として正しい動き方をしていたのは好感触でした。

そしてだからこそ最後が熱い!鍵斗くんに出来ることを考えた末に大ゴマで対面して、『相手が怖いからキレイな女にしてやろう』という発想の転換とラブコメ主人公らしいムーブが完璧でした。表現や演出は変わったけどあくまで土台はラブコメなんだという意思表示ともとれます。そしてそれによって相手が鍵斗に惚れれば日常パートでもまた展開として活きますから。これがゆらぎ荘と近いようで異なる部分なので、差別化にもなっていいんでないですかね。とかく今週はご都合もなく展開も演出も引きも良かったので、ドベ脱出も見えてきたかな?と思いました。



◎ふたりの太星
【個人的評価】☆☆☆☆★

4in作品の中では1番応援しているのですが、なかなか浮上できないですね…。

いや面白くない?今週とても良かったと思います。
父のことを受けてイズミは変わってしまいます。博打的な打ち方から、負けないようないい手を打ち続ける将棋に。それも正解でしょうけどね。プロになって父親の穴を埋める必要がある。将棋打たずに真っ当な職に就けば?って意見もネットで見たんですけど、僕にとってそこは気にならないかな。

そして星らしい将棋を目の当たりにします。一見すると悪手なのに音は好手。シュールだけど、イズミだから分かる脅威という伝え方は面白いなと思いました。そこからやっと反撃に転じる一手を打った瞬間、大悪手だと気づきます。マナーは悪くても戻すべき一手。それでも、星にあてられて、イズミは一手一手に一喜一憂できる自分らしい将棋を指すために共感覚を解きます。この外すシーンがコマ割り含めとても出来がいいので、これも計算してあのシュールなシーン作ったのかと思うとなかなかすごいなと感じます。この1話かなり良かったです。

もちろんどう指してるか全然わからないのは気にはなりますが、ドラマに焦点当ててやっていくのはかなりありだと思ってます。普通に次週も楽しみです。



◎最後の最遊記
【個人的評価】☆☆☆★★

先生いいキャラですよね。活躍らしい活躍してないんですけど強キャラムーブはしっかりしてて、すごい好きだなあ。

その先生と対峙するんですけど、そのバトルが結構いいんじゃないですかね。先生に覚醒して勝つのもあんまりだし、先生を説得するのも難しそうです。隙のつき方としては十分だったかなと。

あとは先生がちゃんと止めようとしているのが好感触です。ムーブだけして止める気が無かった訳じゃなくて、本当に大切にしているから足を撃ってでも止めようとする。それを防ぐのが父親なのも描写としては問題ないです。父親のキャラは好きじゃないので今更お前何しに来たの?どこにいたの?とは思いますけどね。ビーストのシンもね、ちゃんと止めるべきところでポーズでも止めて欲しかった。

最後、謎の汽車に乗りました。こういう狭間って汽車のイメージ強いですよね。銀河鉄道とか。エステルといる龍之介に嫉妬してるのがちょっといいですね。次週は核心に迫りそうです。